戦争と音楽
このブログにて、最初に何について取り上げようかと思っていましたが、昨今の世界情勢を踏まえて、不屈の名盤「What’s going on」を取り上げましょう。このページのタイトル下にApple music埋め込んでいます。こういうのも意外と簡単にできるんですな!
さて、このブログを書いている今、ロシアのウクライナへの軍事侵攻の最中です。私は生まれてから、戦争を体験したことない世代でしたので、今回の事にはとても驚いています。今やSNSなどで現地の惨状を知ることができるので、その情報の信憑性はさておき、とても衝撃的な映像や画像をSNSで見かけます。その度、とても心が痛い。
そのせいで最近は世界の無常さに愕然とする日々を送っていました。
この「What’s going on」はベトナム戦争の後に発表されたもの。アメリカベトナム戦争介入に異を唱えるものであったといわれています。ジョンレノンのイマジンもこの時期。いうまでもなくPOPミュージックと社会情勢は結構密接に関連しているんです。
物憂げでありながら、力強い歌声。誰も殺し合いなど望んでない。そんなメッセージをこのアルバムから感じ取れます。強烈です。歌声に心を動かされるというのはこういうことです。
こんなにも強烈なメッセージが残されたのにも関わらず、世界からは戦争はやみません。私はある種冷めた人間なので、争いのない世界は理想論だと考えています。しかし、戦争では人が死にます。その人の命は他の人と同様に尊いもの。争うのだとしても、人が死ななくたっていいじゃないかと常々思います。殺し合いは一番頭が悪い選択ですよね。
話を音楽に戻して…
このアルバムの「Right on」という曲。ピアノのはじくようなリズムのコード。気持ちいいです。
ふと気づいたんですが、後ろでなんか、「ぎー」ってずっとリズムにのって聞こえるんです。
あこれ、「ギロ」だわ!
あの小学生のとき、音楽室にあった謎の楽器。あれですわ!なるほど、久しぶりにきちんと聞くと意外と面白い発見があるもんです。このアルバムって結構いろんな楽器が使われていて面白いんですよね。
改めてアルバム通して聴いてみると、曲間、曲中リズムの緩急のつけ方が秀逸すぎますね。速い遅いとかもそうなんですが、ずーっと同じグルーヴじゃなくて、変化をつけたグルーヴ。そりゃあ名盤なわけだ。感情もリズムとともにあり!ですね。こういうソウルフルな音楽の醍醐味ですな。
アルバム最後の曲。緊張感のあるピアノの和音から、リズムが始まっていきます。
その和音が無慈悲に繰り返し、その中で祈りのような歌声が響きわたります。
途中の和音の変化も素晴らしい。
そして最後はアルバムの最初の曲のフレーズに戻ります。ピアノとヴォーカルから始まり、ベース、サックスと入ってきて、最後パーカスとともにフェードアウト。いやあ見事です。
名盤ここにあり。色褪せない、色褪せてはいけない作品ですね。
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