Close to The Edge / YES ( 1972 )

サボりまくりました

最近忙しいと,言い訳をしてこのブログをサボりまくりました。申し訳ございません。モチベーションがかなり落ちてしまっていたのも事実です。せっかくレンタルサーバ代払ってますし,こうやってブログを書くのも,文章力が鍛えられて意外といいんですよ。継続は力なり,とよく言いまし。

もう夏休みは終わってしまいました。
私の夏休みは,自慢ではないですが,そこそこに充実していました。その要因の一つがこのアルバム!

危機50周年!

先月、YESの「危機」50周年来日ツアーで名古屋に行って参りました。一人でぶらっと名古屋城などの観光もしてまいりました。もちろん1人です。一人旅というのも、たまにはいいもんですよ。気ままに行動できますからね。充実してるでしょ。
いずれにせよ、目的はYESですが。

ライブの初めは、つい最近亡くなったメンバーのひとり、ドラムのアラン・ホワイトの追悼から始まり、Fragileなどのアルバムの曲をちょこちょこやったあと、いよいよ、今回のメイン、「危機」の再現の始まりです。

プログレとの出会い

このアルバムは個人的にも思い入れがあるアルバムなんですよね。初めてこのアルバムを聴いたとは中学生の時でした。当時通っていた塾の先生にこのアルバムを教えていただき,家に帰って早速聴いてみるも,爆睡。爆睡。しかし,これが私のプログレとの出会いです。なんでしょう。電撃が走る系のモノもありますが,プログレみたいな音楽,というか,耳馴染みがない音楽はしっかり時間をかけて,かじりついて聴かないと,良さがわからなかったりするんですよね。
なんだかな~と思いながら聴くうちに,だんだん深入りして,多くの発見がある。そういう体験をした初めてのアルバムですね。

パフォーマンスはやはり素晴らしかった。あの複雑でながーい曲を生でよくやるもんです。圧巻です。
特に,最後の「Get up ~ 」のコーラスのところはもう泣くかと思いました。

私がプログレが好きな理由はここです。この壮大な感じ。
技巧的な変拍子などもかっこいいのですが,やっぱりそこは音楽技巧なので少し,堅く構えてしまいがちです。
やはり,大作主義で,余裕で一曲15分を超えていくのですが,その中にあるストーリー性や抑揚が非常に胸を震わせるんです。聴くものを圧倒する力があると思っています。

Close to the edge 

危機という曲は,4部構成です。さらに「get up~」というフレーズが主題的な扱いで繰り返されます。これは中学生の音楽の授業です。皆さん覚えていらっしゃいますかね?
ヴィヴァルディ「四季」。この曲はこれに限りなく近いソウルを持っていると思います。
要は,クラッシック要素を多分に含んだ曲であるという事です。そんなクラシックに詳しくないのであんまりガタガタ言いませんが,まあ,それが大傑作と言われる理由の一つ。

イントロは川のせせらぎ,小鳥のさえずりが聞こえてきて,曲が展開していきます。まさに「春」からスタートする四季が移り変わるようです。

ラストにむけて,冬があけていく感じの所とかパイプオルガン?的な楽器の音も聞こえます。本当に幻想的な音像です。ライブでもしっかりと再現されていました。

曲が終わると,観客(99%おじさん)は総立ち。俗にいう,スタンディングオベーションってやつです。初めて見ました。そんな風になるくらい壮大で,最高な曲です。本当によかった。

Siberian Khatru

まあ私はギター小僧なので,この曲のイントロのギターには憧れます。アルバムのB面です。
ライブでも,もちろんこの曲をやってました。スティーブ・ハウがこの曲のギターを弾いている姿をこの目で見ることができた。その事実でもう満足ですが,さすが技巧派。
原曲よりテンポは若干ゆっくりだったものの,やはりうまい。複雑なフレーズも確実に一音一音紡いで,客席に届けてくれました。本当に見に行ってよかった。
かっこいいです。

ロックは芸術へ

私はロック史厨なので,このプログレッシブロックの前後の文脈を卒論で研究してやりたいほど興味があります。
ロックが,ヒッピー文化などを経て,ハードロックの文脈を通り,大作主義で,クラッシックやジャズの要素を含みながら複雑化していきます。これがプログレッシブロック。
反抗の象徴であったロックは,芸術的で高貴な音楽に昇華していきます。

これに対するカウンターとして,後のロックにとって超重要な出来事「パンクの誕生が起こる」わけです。
積み上がりすぎた?と表現するべきでしょうか。一回高みに上りつめたロックは全く0に等しいレベルにぶち壊れるわけです。あるYouTuberは「ロックが新陳代謝を起こした」と表現していました。
うむ。いい表現なのかもしれません。

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